20H2 自動アップデート失敗の経緯まとめ 【Windows 10】

Windows

自動更新で失敗を繰り返していた Windows10 20H2 へのアップデートがようやく成功しましたので、アップデートの失敗から成功までの経緯を公開しておきます。

背景

ほぼ新品なのにアップデートに失敗する

2020年に Windows のパソコンを購入しました。
この年の年末ごろ、Windows10 の自動更新に失敗し、20h2 にアップデートできない現象が数回生じました。
その後、次第に失敗を繰り返す頻度が上がり、2021年5月ごろになると 20H2 のインストールが終わらず、実質的に PC が使えない状態となりました。

買って間もない PC であるにもかかわらず、自動アップデートの機能に不具合がありそうです。マイクロソフトやメーカーのホームページでは情報公開に積極的ではないようです。そこで、Windows 10 20H2 アップデート時の現象、経緯をまとめ、公開しておきます。

各ソフトウェアのバージョンの確認方法
などもまとめておきますので、Windows 10 のアップデート失敗を繰り返している方は、参考にしてみてください。

環境: Windows 10、DELL Inspiron 17 (使用期間1年程度)、ウイルス検出ソフト(ウイルスバスター)

まずはデータのバックアップをしましょう!

まずは、個人データのバックアップをしましょう!

放置すると、信じられないくらいの回数の自動ダウンロード・自動更新&アップデート失敗が繰り返されてしまいます。
ダウンロードするデータの量が多いため、PC 本体のハードディスクは極力空けて、個人データは外部のハードディスクに移行しておくことをお勧めします。

現象:アップデート失敗を繰り返す

Windows Update 20H2 が出来ない

① 2020年末ごろから、アップデートの表示が出て、Windows10 20h2 のアップデートの失敗を繰り返すようになる。バージョン20H2に更新できない。
Windows 画面左下のウィンドウマークを右クリックし、「更新とセキュリティ」を選択すると、以下が表示される。

Windows Update
再起動が必要です
お使いのデバイスは、アクティブ時間外に再起動されます。
…
[今すぐ再起動する] [再起動のスケジュール]

・ [今すぐ再起動する] を実行すると、アップデートが実施される。しかしながら、1時間ほど経つとアップデートに失敗する。
自動更新の表示 → アップデート失敗 → 変更を元に戻す、を繰り返すようになる。
※ 自動更新を促す表示が出るのが、PC の終了時ではなく、PC の起動時となっている。
このため、朝、PC を起動すると自動更新が促される。ここで「自動更新」を実施すると、午前中はパソコン作業ができない状態となる。(業務に支障が出る。終業後/就寝前の PC のシャットダウン時に自動更新してほしいです。)

ほぼ毎日、Windows10 の更新プログラム失敗を繰り返すようになる ~20H2がインストールできない不具合

② 2021年5月頃になると、アップデート失敗を繰り返す頻度が上がる。アップデートに失敗して1日程度はアップデート前の状態が維持する。しかし、再度、アップデートを促す通知が出るようになる。
そのため、2日に1度程度は更新を促す表示が繰り返し出るようになる。Windows 10 で更新プログラム失敗を繰り返すことから、20H2のアップデート機能に不具合があると考えられる。
Windows10 20H2 のインストールが終わらない状態が続く。

ほぼ1時間おきにポップアップが出るようになる

③ 5月頃以降になると、上記に加え、約1時間おきに以下のポップアップが出るようになる。

まもなく再起動する時間です。
デバイスをコンセントに接続して電源をいれたままにしておいてください。
XX:XX に再起動が行われ、この重要な更新プログラムがインストールされます。
または、今すぐ再起動して、デバイスを最新の状態にすることができます。
[1時間後に再表示] [今すぐ再起動]

④ ③で[今すぐ再起動] を選択すると、自動アップデートが実行される。
しかし、1時間程度経過するとアップデート中に以下の表示が出て、アップデートに失敗する。

デバイスに問題が発生したため、再起動する必要があります。
エラー情報を収集しています。自動的に再起動します。
XX % 完了
この問題と可能な解決方法の詳細については、以下を参照してください。
https: //www.windows.com/stopcode
サポート担当者に連絡する場合は、この状態を伝えてください。
停止コード: DRIVER_PNP_WATCHDOG

※ DRIVER_PNP_WATCHDOG など、記載されたキーワードでネット検索し、アップデートを試みるが、決定的な解決策は見つからなかった。
※ ネットに接続していて、「エラー情報を収集しています。」と表示されているのだから、Microsoft は、PC がインストール失敗を繰り返している状況を把握していることになる。
しかしながら、Microsoft やパソコンメーカー、その他のサイトを検索しても的確な情報が見つからない。不具合の発生時点で速やかな情報公開をしていないと思われる。
ユーザの立場からは、PC が使えず業務に支障が出ていることに加え、1時間を超える書き込みを繰り返すため、SSD やハードディスクの劣化、破損が生じるのではないかと心配になる。
(不具合を把握しているはずにもかかわらず、現象の速やかな情報公開、情報発信をしない企業姿勢であることが推測される。例えば、日本の自動車企業であれば、製品の使用中に、製品が異常な再起動を繰り返すのであれば、速やかにリコール実施とするはず。)

⑤ ④の後、以下の表示が出て、元のバージョンに戻る。

コンピューターに対する変更を元に戻しています。

→ 半日~1日程度すると、再度、③~⑤が繰り返される。

⑥ ③で [1時間後に再表示] を選択すると、③のポップアップが1時間おきに出続ける状態となる。
ポップアップが出ている状態では他の作業ができない。

⑦ したがって、Windows PC に電源を投入している限り、④~⑤を繰り返すか、⑥の[1時間後に再表示]ボタンをクリックし続けるしかない状態となる。
実質的に仕事にならない、Windows PC が使えない状態がしばらく続く。

※ 上記の更新失敗を繰り返すなか、ドライバなどの手動での更新を試みた。加えて、 Windows 10 20H2 のインストーラをダウンロードして手動での更新も実施した。しかしながら、いずれもアップデートは失敗し、Windows 10 の自動アップデートの失敗を繰り返す、③~⑤の状態に戻った。したがって、ドライバや Windows 10 20H2 の手動アップデートも、決定的な問題解決にはならなかったよう。

⑧ ほぼ強制的な自動アップデートを繰り返すうち(諦めて半ば放置していたところ)、2021年5月中旬になりようやく 20H2 へのアップデートに成功する。
数十回以上は、ダウンロード(SSD/ハードディスクへの書き込み)と、アップデート失敗を繰り返したと思われる。
自動アップデートは、Windows 10 自体の機能であり、中身はブラックボックスとなっているため、ユーザができることはほぼない。ユーザは自分の責任と判断でアップデートを行ったわけではないので、損害が起きたとき、誰の責任になるのか問題があると思われる。自動運転の事故のようなものです。

Windows 20H2 のアップデートに成功した直後の状態

Windows 10 のバージョンの確認

① 画面左下の「検索」欄に “winver” と入力し、[enter]キーを押す。
→ すると、Windows 10 のバージョンを確認できる。
20H2 のアップデートに成功した直後では、例えば、以下の表示となっている。

アップデート成功後

Microsoft Windows 
バージョン 20H2(OSビルド 19042.985) 

アップデート成功前は、以下の表示(一例)となっていた。

アップデート成功前

Microsoft Windows 
バージョン 1909(OSビルド 18363.1500) 

※ なお、OSビルドについて、アップデートに失敗している間の5月中、OSビルド 18363.1500 → 18363.1533 のようにビルドのバージョンが少しずつ上がっていた。

更新の履歴の確認

① 左下のウィンドウマークを右クリック → 「更新とセキュリティ」 → 「更新の履歴を表示する」とすると、以下のような表示となっている。

更新の履歴
✓ 品質更新プログラム
2021/05/XX に正しくインストールされました。
✓ ドライバー更新プログラム
2021/05/XX に正しくインストールされました。
✓ その他の更新プログラム
2021/05/XX に正しくインストールされました。

・ 正常に、20H2 にアップデートできている状態では、「品質更新プログラム」に加え、他の「ドライバー更新プログラム」、「その他の更新プログラム」についても、すべて正しくインストールできている。(Windows ソフトウェア側で、すべてが正しくインストールされていると認識できている。)
・ アップデートに失敗していたときは、2番目の「ドライバー更新プログラム」などで失敗が出ていた。
・ したがって、Windows 10 20H2 のアップデートに失敗していて、「ドライバー更新プログラム」や「その他の更新プログラム」で、更新に失敗しているものがあるときは(上記で更新できるものがあるときは)、更新をしておいたほうがよいと考えられる。

更新されたソフトウェアと更新日の確認

① Windows 画面左下の「検索」欄に「コントロールパネル」と入力し、表示される「コントロールパネル」のアイコンをクリックし、「プログラムのアンインストール」をクリックする。
→ インストールされているプログラムの一覧が表示される。また、インストール日が表示される。
② さらに、「インストール日」の欄をクリックする。
→ 最近、インストールされた順で、プログラムが表示される。(インストール日、更新日を確認する。)

Windows 10 20H2 のアップデート成功時点で、成功時からその直前(数日前)までの日付で、アップデートされているプログラムをすべて抜粋すると、以下となっている。

Microsoft Update Health Tools 2.77.0.0
Dell SupportAssist Remediation 5.4.1.14954
Dell SupportAssist OS Recovery Plugin for Dell Update 5.4.1.14954
Microsoft Visual C++ 2012 Redistributable(x64) - 11.0.61030 11.0.61030.0
Windows 10 更新アシスタント 1.4.9200.23258
Intel Integrated Sensor Solution 3.10.100.3920
インテルチップセットデバイスソフトウェア 10.1.170903.8106
Intel Dynamic Platform and Thermal Framework 8.5.10103.7263
Windows Software Development Kit - Windows 10.0.19041.638 10.1.19041.685
Microsoft Visual C++ 2015-2019 Redistributable(x64) - 14.28.29914 14.28.29914.0
マカフィーが提供するウェブアドバイザー 4.1.1.590
Microsoft Visual C++ 2012 Redistributable (x86) - 11.0.61030 11.0.61030.0
Microsoft Visual C++ 2015-2019 Redistributable (x86) - 14.28.29914
NewBlue Video Essential for Windows 3.0
NVIDIA グラフィックスドライバー 457.71 457.71
トレンドマイクロ Airサポート 6.0
インテル マネジメント・エンジン・コンポーネント 2036.15.0.1835
Microsoft Office Home and Business 2019 - ja-jp 16.0.13929.20372
Microsoft Edge 90.0.818.62
Windows SDK AddOn 10.1.0.0
…

・ Windows 10 20H2 (以降)へのアップデートが成功した時点で、その直前までに更新されているドライバ類のプログラムは上記となっていた、ということである(赤色は主観的に怪しいと思っているソフトウェア)。
・ 各ドライバ類について、上記のバージョンの程度まで更新がされているのであれば、Windows 10 20H2 へのアップデートがうまくいく可能性がある、あるいは、少なくともアップデートが成功している実例がある(=私のPC)ということになる。
・ したがって、20H2 のアップデートに失敗している場合は、上記のなかで、アップデートが可能なソフトウェア、古すぎるソフトウェア、ドライバがあれば更新しておくとよいと考えられる。

・ また、意図してインストールはしていないが、上記の更新来歴を見ると、パソコンの製造メーカー(DELL)のプログラムの更新が、知らないうちに、勝手に自動実行されていることがわかる。
・ 購入した PC (DELL)の場合、通常は/これまでは、ドライバ類のアップデートがあるときは、タスクバー右下の「通知の管理」か、画面右側から出るポップアップで、アップデートのお知らせが出ていた。
ところが、Windows 10 20H2 へのアップデート成功時や成功する直前に限っては、こうしたハードウェアメーカーから、「通知の管理」でのお知らせはなかった(=番犬は吠えていない)。つまり、お知らせをすることなく、勝手に更新されている。
加えて、承認した覚えのないプログラムの新しいバージョンが知らないうちにインストールされている。( “Dell SupportAssist … “という名前のプログラムなど。)
・ 推測ではあるが、DELL などのハードウェアメーカーは冒頭の不具合(20H2 の更新失敗)の現象を把握しているけれども、現象の詳細を公開していない可能性があると思われる。
インストール日の履歴を確認すると、”OS Recovery Plugin …” といったプログラムが Windows 10 OS 更新成功の直前、または同時期に自動インストール、自動アップデートされているからである。
・ したがって、Windows 10 20H2 のアップデートが失敗する場合、パソコンメーカーが出している更新用の最新のプログラムが自動アップデートできると(あるいは、手動など何らかの方法でドライバのアップデートができ、かつ、ドライバが適正であることを Windows OS 側にも認識させることができると)、20H2 のアップデートも成功する可能性があると思われる。PC メーカーと Microsoft との間で、連携がうまくできていないのではないかと推測できる。
つまり、Micorosoft が Windows 10 20H2 以降への更新を強制するようになり、その後、パソコンメーカー側が過去に販売した製品のドライバでは 20H2 では動かないことに気づき、ユーザに公開することなく、ドライバや周辺のプログラムを差し替えている可能性がある。(こっそり直した可能性がある。こういうのはすみやかに完全に情報公開してほしいですね。番犬が吠えなかったことで、犯人が誰か推測できる、というようなものです。20H2 更新を強制しているのはマイクロソフトなので、メーカーが将来のマイクロソフトの行為に対して責任を取れないのは理解できますけれども。。)

・ また、”20H2″ でネット検索をすると、ウイルス検出ソフトをアンインストールしてみた等のページがあるが、アンインストールをしなくても、アップデートに成功している。

(自動更新失敗を繰り返していたものの、パソコンメーカーの更新用プログラムが自動アップデートされると、20H2 へのアップデートに成功したことになります。ネット検索すると、常駐型のソフトを止めるべし、アンインストールせよと記載した、個人や大手メーカーのサイトがあります。しかし、ウイルス検出ソフトをアンインストールするとセキュリティ上の問題が生じるのでお勧めしません。)

まとめ

明確な原因箇所は特定できていませんが、失敗を繰り返していた Windows 10 20H2 へのアップデートがようやく成功しましたので、20H2 アップデートに関し、生じていた現象と経緯をまとめ、公開しておきます。

アップデートに費やされた時間の損失を考えると、Windows 以外のパソコンもすぐに使えるようにしておいたほうがよさそうです。

((時給数千円程度)×(アップデートにかかった時間)×(トライ回数) >> (MacBook Air 等の価格)、となっています。。なお、完全に脱線しますが、リコールに関し明文の法律はないようですが、電気用品安全法第二条をみると、パソコン OS も一般用電気工作物の部分と読めそうです。しかし、特定電気用品にはソフトウェアは明示的には含まれていないようです。マイクロソフトは 20H2 更新を実施している主体ですけれども、例えば OS 更新に伴う事故、インフラ・医療事故、ビジネス上の損害などが起きたとき、責任を逃れるようにも読めます。。こうなると今回のケースのような場合、パソコンが使えなくなって業務が止まった時、責任者が不明確となるのでやはり、異なる OS を確保しておくしかないことになる、と。。どなたか詳しい方、解説・情報公開をお願いいたします。)

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