「このページに到達できません」と表示されたとき 【Windows】

Windows

Windows の Microsoft Edge ブラウザで冒頭の表示が出たとき、最初に確認するべきと思われる対処方法をまとめておきます。なお、以下の環境で確認をしています。

環境: Windows 10 (DELL Inspiron 17), Microsoft Edge

対処方法:まず最初の確認

1.  Windows 画面左下のタスクバーのウィンドウのアイコンを右クリックする。
2. 「シャットダウンまたはサインアウト」にマウスカーソルを合わせ、[shift] キーを押しながら、「シャットダウン」を右クリックする。(完全にシャットダウンさせる。)
3. PC を再度起動して、ネット接続を確認する。

→ ある程度の結構高い確率で、復旧するのではないかと思います。

※ ネット検索をすると、レジストリの編集などリスクのある手順を示したサイトが出てきますが、まずはリスクの低い手順を確認してみてください。
※ なお、一時的に復旧した場合でも、再発する可能性があります。このページの下のほうで、再発防止のための恒久対策の手順についてもまとめています。設定を検討されることをお勧めします。

現象: 「申し訳ございません。このページに到達できません」と表示される

・ 通常どおり、パソコンを起動してネットにアクセスをすると、Microsoft Edge ブラウザで「申し訳ございません。このページに到達できません」というエラーメッセージの表示が出る。Internet Explorer でも接続できない。
・ 右下タスクバーの「インターネットアクセス」でWi-Fi 接続を確認すると、「接続済み、セキュリティ保護あり」と表示されており、一見、Wi-Fi のネットワークには問題はなさそう。
(ただし、以前、同様の現象があったときは「インターネットなし」と表示されたこともあった。)
・ ブラウザでデフォルトにしている Yahoo! Japan でネットに接続できない。そこで、Google にアクセスすると、なぜかつながる。ただし、Google 検索でヒットした結果をクリックすると、ほぼすべてのサイトにアクセスできない。
つまり、Google など特定のサイトにだけはアクセスができ、かつ、Google 検索だけは機能する。しかし、検索結果のリンクに飛ばない。
ここで、一部のサーバがダウンしているのかと思い、ここ数時間内のサーバがダウンしたニュースや Twitter を Google 検索するがそうしたニュース等は出てこない。
・ PC をシャットダウンして再度、起動する。しかし、やはり大半のサイトに接続できない。
・ Wi-Fi 機器の異常かと思い Wi-Fi 機器を再起動するが、やはりつながらない。
・ そこで、Wi-Fi 接続を OFF にして、PC を LAN ケーブルで接続しなおす。 LAN ケーブルで接続してもネットにつながらない。
右下タスクバーの「インターネットアクセス」をクリックすると、「識別中…インターネットなし」と表示される。
・ ルーター類の異常かと思い、ルーター類をすべて再起動しても、問題は解消しない。(もしも、ルーター、Wi-Fi 機器などの再起動を試していない方は、ネットワークにつながっているすべての機器について、電源をいったん完全にオフにし、再度、起動してみてください。
・ 「コントロールパネル」→「ネットワークとインターネット」→「ネットワーク接続」で、「イーサネット…」を選択し、「Windows ネットワーク診断」をクリックして実行する。すると、「見つかった問題の一部をトラブルシューティングで自動的に修正できませんでした。詳細については、下記を参照してください。見つかった問題 “イーサネット…” には有効な IP 構成がありません 未解決」と表示される。
・ そこで、ふと、Windows には「完全シャットダウン」があったのではと気づいて、上記の手順を行ったところ、すべて復旧した。(私のケースの場合)

正常に復帰した後の原因特定の経緯

・ 正常に復旧した後、Windows 10 のアップデート履歴を確認すると、問題の直前には Windows の自動更新はされていなさそう。
・ しかし、PC 起動の直前に、ウイルスバスターの自動更新がされている。(影響しているかどうかは不明)
・ 加えて、ネットで Microsoft Edge の自動更新の日程を確認すると、問題直前にリリース日となっている。しかしながら、Microsoft Edge の画面からは、実際の自動更新が実施された年月日および時刻を確認する方法が見つからない。とくに自動更新が実行された「時刻」を確認したい。
・ 以前は、Windows 10 の自動アップデートの後、上記と同じ問題が生じた。
・ また、これに類似する現象は Windows 10 のみで発生しており、ここ1年程度で複数回生じるようになった。Windows 10 以前の OS も併用しているが、このような現象が生じたことがない。
・ したがって、以下がいえる。
Windows 10 の「シャットダウン」は、仕様変更となっており、デフォルトでは完全なシャットダウンが実行されない。
Windows 10、Microsoft Edge、ウイルスバスターなどのように、自動更新されるアプリがあるとき、自動更新後、Windows 10 のデフォルトの「シャットダウン」を行っただけでは、ネット接続等の問題は解消しない(ことがある)。

・ Windows 10 画面左下の「ここに入力して検索」の欄に「コントロールパネル」と入力し、表示される「コントロールパネル」のアイコンをクリックする。さらに、「プログラム」→「プログラムのアンインストール」をクリックする。すると、インストールされているプログラムの一覧が表示される。
「インストール日」の欄を参照し、エラーメッセージが表示された日の直前にインストールされているアプリを抽出することで、影響しているプログラムを推測できる。
推測ではあるが、「インストール日」からは、Microsoft Edge の自動更新が影響している可能性が高いように思われる。(← ここは、状況からの推測。自動更新の時刻や詳細履歴を確認する方法がユーザには与えられていないため、正確に把握、特定することができない。)

ソフトウェア設計という観点からの考察

仕様としての問題

Windows 10 や Microsoft Edge 等の更新直後は、パソコンのソフトウェアとハードウェアを含めた完全なシャットダウンが必要となることがある。
しかしながら、Windows 10 のデフォルト設定では、パソコンの電源を OFF にしようと思ったとき、完全なシャットダウンを行う選択肢が表示されない。加えて、完全なシャットダウンになっていないことがユーザからは明確にはわからない。
また、Windows 10 や Microsoft Edge のように自動更新されるソフトウェア仕様が増えている。
 しかし、自動更新された年月日、時刻が、Micorosoft Edge 等の設定画面からはわからないケースが多く、問題が起きたとき、ユーザ側からはどのソフトウェア、モジュールがいつアップデートされたのか確認しきれない。その結果、原因の特定が困難な状態に陥る。

自動更新するソフトウェアについて、ユーザの確認を取って更新するのであれば、まだユーザ側も更新のタイミングをリスクのない時刻に設定するなど調整がしやすい。ところが、ユーザの確認のないまま自動更新する場合、うまく動けば問題はないが、うまく動かなくなったとき、その後のユーザの作業(当日の業務等)に支障が生じうるため、問題を含んだ仕様といえる。

技術用語の使い方の問題

・ 「シャットダウン」という用語は、ソフトウェアとハードウェアのすべてを電源投入前の初期状態に戻すことと理解するのが、多くのユーザの解釈と思われる。たとえば、Linux 等ではそのような解釈となっており、冒頭のような問題はほぼ起きない。
・ しかし、Windows 10 では「シャットダウン」の用語の意味自体が変えられている。その結果、ユーザ側で誤解や勘違いを生じやすいユーザインターフェース設計になっている。
電源 OFF 時に、「簡易なシャットダウン」(または「ソフトウェアのみのシャットダウン」、「ハードウェアのみのシャットダウン」)と「完全なシャットダウン」といった表示を出して選択させるのであれば、誤解は生じにくい。
しかし、現状の Windows 10 では、電源を落とすとき、「スリープ」、「シャットダウン」、「再起動」の3つの選択肢しか表示されない。この3つの選択肢を見たユーザは、一時的な「スリープ」ではなく完全に電源を OFF にしたい場合、自然な反応として「シャットダウン」を選択することになる。ところが、実際の PC の動きは、ソフトウェアとハードウェアを含めた完全なシャットダウンにはならず、ユーザに誤解を与えるユーザインターフェース設計となっている。
もし、Microsoft 側で「完全でない」シャットダウンという機能を追加したいのであれば、「シャットダウン」の仕様(デフォルトとなる仕様)自体を変更するのではなく、機能として類似している「スリープ」側の仕様を変更し、追加すべきと思われる。(ユーザインターフェースの設計にあたっては、多くの人が理解している技術用語の意味内容自体を変更すべきではない。)

恒久対策:再発を防止する方法

上で挙げた対処方法は、Microsoft Edge などの自動更新があると再度、同じ不具合が発生し、復旧するにも同じ試行錯誤や手順が何度も発生してしまう可能性があります。
Windows 10 は誤解を生じやすい仕様になっているので、シャットダウン時に完全にシャットダウンするように設定を変更しましょう。
1. 画面左下のスタートボタン(ウィンドウマーク)を右クリックし、「システム」をクリックする。
2. 「電源とスリープ」→「電源の追加設定」を左クリックする。
3. 「電源ボタンの動作を選択する」→「現在利用可能ではない設定を変更します」を左クリックする。
4. 「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外し、「変更の保存」を左クリックする。
(この設定をしないと完全なシャットダウンにならないということにどうやって気づけばよいのであろうか。。)


また、原因は特定しきれていませんが、現状考えられる確認項目をまとめておくと、以下のとおりです。

確認項目
・ ネットワーク機器(ルーター類)、ハードウェア機器など、パソコンに接続されている機器をすべて電源 OFF にする。その後、再起動してみる。
・ Windows 10 の自動更新、Microsoft Edge の自動更新、ウイルスバスターの自動更新など、自動更新をするソフトウェアが疑わしい。そこで、現状のハードウェア構成で、更新ができるソフトウェアはすべて最新版に更新してみる。
・ また、ソフトウェアの過去の更新来歴を表示し、正常動作をしていた日時近辺から冒頭のエラーが生じた日時までの時間帯で、更新された構成要素がないかどうかを確認する。具体的には、更新されたソフトウェア、ドライバー、また、ハードウェアを特定していく。
・ Windows 10 には「完全」シャットダウンがあり、見落としやすいので、完全にシャットダウンしてみる。その後、再度、起動してみる。

まとめ

「このページに到達できません」のエラーが表示されたとき、まず確認すべきと思われる手順についてまとめました。

メーカー様には使い勝手とソフトウェアの日本語の表現をもう少し改善していただきたいものです。
復帰に数時間を費やしました。(最初、NTT に電話しようかと思いました。つぎに、家電量販店に Wi-Fi 機器を買いに行こうと思いました。。) これで2回目以上ですので、実際に起きた現象と、把握している内容を公開しておくことにします。

なお、Windows パソコンで、他にも以下の現象(不具合?)に遭遇した経験のある方は、ついでに設定を直してしまいましょう!
また、Microsoft Edge のリリースの履歴を確認したい方は、下記の「Webスクレイピングが動かなくなったとき」に「リリースノート」のリンクをまとめています。最近ですと、数日ごとに Microsoft Edge の新バージョンがリリースされています。(公開されていない不具合もありそうです。。)

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