ウィンドウをドラッグしたとき他のウィンドウが最小化するのを止める方法

Windows

Windows で開いているウィンドウをマウスドラッグすると、他の開いていたウィンドウが最小化してしまうことがあります。この機能を外す手順についてまとめておきます。

背景 ~ ウインドウが勝手に最小化する!

Windows のパソコンを最近購入しています。
ウィンドウをマウスドラッグすると、複数開いていたウィンドウやファイルが最小化してしまい、毎回、もとに戻すのがとても煩雑でした。(各画面を一つずつ戻していました。最初は。。)

日頃、ディスプレイのついた機器を複数使っています。スマートフォン、Linux パソコン、タブレットなどで、このような操作性となっているものは他では見たことがないと思います。どのような機器であっても操作感が統一されているほうが精神衛生上すっきりします。
ということで、冒頭の機能を外し、常識的な操作感に戻す手順をまとめておきます。

手順

① Windows 10 画面左下の「ここに入力して検索」となっている欄に、「コントロールパネル」と入力し、表示された「コントロールパネル」のアイコンをクリックします。
② 「コンピュータの簡単操作」→「マウス動作の変更」をクリックします。
③ 「ウィンドウが画面の端に移動されたとき自動的に整列されないようにします」の冒頭にチェックを入れ、「適用」ボタンをクリックします。

→ これで完了です。

少し考察:ユーザがイラつく/いらつかない GUI 設計とは

脱線しますが、ちょうどよい事例なので、ソフトウェアのユーザーインターフェース設計について少し考察してみます。

設定画面に表示されている日本語が間違っている

素朴に製品としてみると、③(「整列されないようにします」)のアプリ上の記載について、日本語の内容と、実際のソフトウェアの動きが一致していないことがわかります。
つまり、「整列」ではなく「最小化」ですし、「画面の端」に移動しなくても、上下左右に少しドラッグするだけでも最小化する機能が働きます。

明らかに日本語が間違っています。違う機能の設定欄に、まとめて、この「最小化」機能の設定も割りつけられていることがわかります。

実際の製品の動きからすると、「ウィンドウをドラッグすると、他のウィンドウを自動的に最小化します」がより正しい表現です。

少し見方を変えて、画面に表示されている「ウィンドウが画面の端に移動されたとき自動的に整列されないようにします」というのが製品仕様であったとします。
すると、チェックを外したとき、「整列」するのではなく、ウィンドウが「最小化」してしまうのは、製品仕様から外れることになります。製品テストの担当者の見落とし、不具合、バグということになり、ソフトウェアの修正が必要(テスト担当者の責任、実装担当者の責任)となります。

否定表現になっている、かつ、機能を有効にするときにチェックを外すようになっている

また、現状では、③(「整列されないようにします」)は否定表現となっています。
機能を外すときにチェックを入れる、というユーザの混乱を招く設計になっています。

インターフェースの設計の観点では、否定表現は避け、正しい動作・状態が何かがわかるよう、肯定形で平易に記載すべきです。
チェックボックスを使うのであれば、何かの機能が働くようにするときは、チェックボックスのチェックを入れるようにすべきです。
もしも、デフォルトで機能を ON にしたいのであれば、最初からチェックボックスにチェックを入れておけばよいだけの話です。

ソフトウェアや仕様書の記載が否定表現となっていると、一般に、正しい動作/状態が何かを特定することが難しくなります。否定されているもの以外は何でも該当する(仕様を満たす)ことになるためです。
例として「ウインドウが整列されない」のケースでいえば、ウィンドウがランダムなままでも、最小表示されても、ウィンドウ自体がどこかに消えてしまっても、ウィンドウが高速で動き続けても、アプリが突然落ちても、燃え上がっても、「整列されない」ことには違いがないため、仕様を満たすことになってしまいます。

メーカー側がユーザに使わせたい新機能を使わせることを最優先にしており、ユーザが混乱せずに使えることを重視していない、というメーカー側の心理状態がわかってしまいます。
また、製品仕様に対する考察の程度や、言語能力の程度が推測できてしまいます。

過去にも似た記憶が ~ デジャブ感

5年以上前に購入した Windows 製品では、タッチパッドについて同じような設計になっていました。
例えば、タッチパッドの端部で指をスライドさせると○○機能が動く、タッチパッドの角の端部でタップすると△△する、などです。
何気なくキーボード/タッチパッドに触れると勝手にアプリが起動してしまっていたのですが、この新機能をどうやったら外せるのか、直感的にはわかりません。最近では、新機能の外し方をネット検索するのが当たり前になっています。

最近のパソコンでは、こうしたタッチパッドに関する余計な機能は一掃されたようです。
過去、こうした PC の操作性にイラっときたり、使いこなせないと思ったユーザは、無意識的にか、操作がシンプルなスマートフォンや、Android/Linux 搭載製品に移っていき、 PC 市場が縮小していった。そういった製品を作っていたメーカーやプログラマーは、組織ごといなくなったので、自然淘汰が適切に働いている、というとらえ方もできます。

要するに、製品が成熟化して本質的な技術革新が起こらなくなったので、販売価格の維持向上のため、ユーザからすると必要性がよくわからない機能追加が多発するようになった、と解釈することができます。

なぜイラっとくるのか、を分析してみる

上記のマウスドラッグとタッチパッドは、勝手に動くのでイラっとくるという点で共通しています。
これは、どういうことなのか考察してみます。

ユーザが、あるウインドウを選択して上部をドラッグするとき、ユーザはその選択したウィンドウの位置が望ましくないので変えよう、という意思を持っています。
複数表示されうるウィンドウの中から、ある1つのウィンドウを選択したのだから、その選択されたウィンドウ(だけ)が望ましい位置ではないということです。
ところが、それまで望ましい位置にあって(仕事中に作業をしていて、参照していて)、動かす必要のないウィンドウのほうが勝手に縮小表示されて隠されてしまうため、イラっとするわけです。

「他のウィンドウを縮小表示する」という機能を、もし新機能として入れたいのであれば、ユーザの自然なドラッグ操作の中に機能を埋め込むのではなく、ユーザが意図的に別の操作をしたときに動作するようにすべきです。
例えば、ウィンドウのドラッグ操作をするマウス位置で、さらに右クリックをするとメニューが出てきて、「他のウィンドウを縮小表示する」等のメニューをユーザが意識的に選んだとき、初めて動作すべきです。機能を埋め込むべき場所(オブジェクト、イベント)が間違っているわけです。

まとめ

ウィンドウをドラッグすると他のウィンドウが最小化してしまう機能の外し方をまとめました。

加えて、少し考察をしてみました。
ユーザがなぜイラっときて使用をあきらめる(パソコン自体、使うのをやめ、スマートフォン中心で生活するようになる)のか、具体的に分析した書籍やサイトをあまり見たことがありません。そこで、ユーザがどのように感じるのか書き出して、公開しておきます。

Windows パソコンも、よい製品だと信用しているので購入しているのですが、ユーザが使いやすい設計を最優先にしてほしいものです。
ユーザももっとたくさん声を上げて、人間工学でも心理学でもよいので、こうした心理、製品・サービスの設計が、研究、理論化、周知されるようになると、もっとよくなるのにと思います。

関連リンク
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・ 「このページに到達できません」と表示されたとき
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