スマホ議決権行使をパソコンで行う方法 【QUOカードが当たりました!】

Python

いくつかの東証銘柄を保有していると、議決権行使の時期に、「スマート行使」をすると QUO カードが当たるといったお知らせが来ることがあります。
そこで、「スマート行使」を Windows パソコンから行う手順をまとめておきます。
なお、事前に、パソコンに USB カメラと、Python(+QR コード読み取りプログラム:無料)を設定しておく必要があります。

以下の環境で動作を確認しています。

環境:
・ Windows パソコン、USB カメラ、Microsoft Edge ブラウザ
・ Python 3.x および QR コードを読み取るプログラム(無料、下記参照)を設定済み

背景 ~「スマート行使」をパソコンでやってみる!

最近は、株主総会の議決権行使も、郵送ではなくスマートフォンなどから電子投票で行うよう推奨されています。電子投票ですと、郵送にかかる無駄な時間やコストが削減できますので合理的です。

一部の株式銘柄・金融機関では電子投票を促すためか「スマート行使」と称して、株主がスマートフォンで議決権を行使すると、賞品が当たる企画を行っています。
ところが、株主に送付されている「スマート行使」の資料を見ると、スマートフォンではなく、パソコンからプレゼント企画に応募できるのかどうかについては明らかではありません。(短冊状のペラ1枚だけの資料しかありません!)

私は日頃、パソコンを主に使っています。
これまで、このサイトでは、パソコンで QR コードを読み取る Python のプログラムなどについてまとめていました。QR コードの読み取り程度であれば、すぐにでも可能です。
そこで、パソコンに Web カメラを接続し、議決権行使書の QR コードを読み取って議決権を行使し、プレゼント企画に応募してみたところ、受付まで完了しました。
ということで、手順を公開しておきます。

なお、ニュースなどを見ると、株主の半数弱程度が議決権の事前投票を行っているとのことです。そして、その事前投票のさらにほぼ半数が電子投票となっているそうです。年々、この電子投票の割合は増加しているとのことです。
今後を考えると、電子投票にすぐに対応できるようにしておくのもよいかなと思います。

概要 ~ 「スマート行使」プレゼント企画

各銘柄の株主名簿管理人が三井住友信託銀行、または、みずほ信託銀行である場合、以下のような企画が実施されています。

三井住友信託銀行、みずほ信託銀行
「スマート行使®」プレゼント企画
概要
スマートフォン用議決権行使ウェブサイト「スマート行使」での議決権行使の後に、アンケートに答えると、抽選で応募者100名につき1名の割合で 500円の QUO カードを進呈

・ 「スマート行使」に対応した銘柄には、以下があるようです。
例:ビックカメラ、ゼンショー、大戸屋、ソフトバンク、三井物産、オーハシテクニカ、リコーリース、他
金融機関が三井住友信託銀行、または、みずほ信託銀行の場合、議決権行使のタイミングで、QRコードつきの書類が送付されてくるようです。

・ なお、送付された案内には、「スマートフォン用」とあり、Android や iPhone の場合の手順が記載されています。
しかし、応募が有効となる条件となると、すなわち、どういった機器からの申し込みであれば応募が有効となるのかとなると、詳細がよくわかりません。
たとえば、タブレット PC からも応募ができるのか、Windows パソコンからの応募は有効となるのか、といったものです。
・ また、送付書類には「スマートフォン用議決権行使ウェブサイト」と記載されており、議決権行使書に QR コードだけが印刷されています。しかし、その専用サイトがどこにあるのか、明文での URL が印刷されていません。
・ 議決権行使書の裏面を見ると、従来からあった URL が印刷されています。しかし、この URL にアクセスすると、別サイトとなっており、従来のパソコン専用サイトとなっています。裏面の URL からはプレゼントに応募できません。
けっきょく、議決権行使書の表面の QR コードの読み取りができないと、専用ウェブサイトの URL がわからないようになっています。
プレゼント企画はスマートフォンでの記載例となっており、パソコンを使って従来のやり方で議決権行使を行うと、上記の特典が得られないようです!(電子投票であることには違いがありませんので、機器によらず扱いを公平にしてほしいものです。。)

事前準備

① パソコンに USB カメラを接続します。動作確認が取れており、実際に使用している USB カメラについて、リンクを記載しておきます。
・ 動作確認済み USB カメラ 【おすすめ】
② つぎに、パソコン上で QR コードの読み取りができる環境を設定します。以下のリンクを参考にしてください。事前に Python のインストールが必要です。
・ バーコードリーダー 【QRコード対応】

議決権を行使し、企画に応募する手順

① 上記のバーコードリーダのソフトウェアを起動します。
② 議決権行使書で、「スマートフォン用議決権行使ウェブサイトログインQRコード」のところに印刷されている QRコードを読み取ります。
③ 読み取ったバーコードデータのテキストをコピーし、ブラウザの URL 欄にペーストし、サイトに移動します。
①のソフトウェアを使った具体的な手順は、以下のとおりです。
手順
[a] バーコードリーダでバーコードを認識したら、「STOP」ボタンで画面をいったん停止します。
[b] 読み取ったバーコードデータのテキスト欄で、ctrl + a 押下→ ctrl + c 押下として、テキストをコピーし、Microsoft Edge などのブラウザ上部の URL 欄で ctrl + c を押下して、URL をペーストします。

[c] その後、enter を押下して、リンク先にジャンプします。

④ スマートフォン用の画面が表示されたら(ID、パスワードがすでに入力されてログインされた状態となっている)、以降は、通常どおり、議決権の賛否を入力し、登録します。
⑤ 登録が完了したら、行使完了画面でさらに、「アンケートに回答する」をクリックし、画面に従って「プレゼント企画に応募」の記載欄に入力し、手順を完了します。

ポイント

議決権を行使したのみでは応募したことになりません。
議決権行使後、さらに、「プレゼント企画」の応募を完了する必要があります。
意図的にこうした作りにしたようです。

株主に送付されている資料を確認すると、当選確率について 1/100 となることが記載されているだけです。当選人数の上限の記載がありません。また、「アンケート」のボタンは、議決権行使が完了したページで、画面を下にスクロールすると出てきます。手順が完了していないことがわかりにくいサイトの設計になっています。

応募者が殺到すると賞品の費用負担が際限なく(全株主数×1/100 程度にまで)増加する記載になっていますので、意図的にこのようなつくりにした(?)のでしょうか。
つまり、従来の手順で議決権行使をするとプレゼントの適用外となる、かつ、サイト上で議決権行使を完了したとしても、「アンケート」からプレゼントに応募する必要があることに気づかないと/認識していないと、適用外となる、ということです。

まとめ

パソコンから株主総会の議決権を行使してプレゼント企画に応募する手順についてまとめました。

最後のステップを踏まないとプレゼント応募にはならないようであり、注意喚起を含めてポイントをまとめました。ある意味、Web サイト設計の検討対象となりうるような事例です。
(紙にはさらっと書いてあり、抽選があるのでサイトから議決権行使をやってみようかなと促されるのですが、サイトにいってみると、議決権行使の完了画面に注意書きなどがなく、プレゼントの応募が完了したのかと勘違いしてしまいやすい。)

私は数件の応募をしてみました。上記のやり方があまり広がってしまうと、パソコンから従来どおりの議決権行使をする人が減ってしまい、プレゼント企画が中止・変更となる可能性もあるかと思います。
そこで、あまり目立たないように、さりげなく情報を公開しておくことにします。

2023年11月追記 
議決権行使の時期にずっと「スマート行使」の応募をパソコンから続けていたところ、2023年中旬の忘れていた頃に、ようやく、QUOカード 500円分×1件が当選しました!
100回分応募して、ようやく1件当たるかという程度の確率だと思います。やはり。。
とはいえ、スマートフォンを使わなくても、パソコンとWebカメラを使って QR コードを読み取って応募しても当選するということがわかりました。
QR コードの読み取りができるよう設定するひと手間がかかりますが、プログラミングを日頃からやっている人からすると何でもない手間ですし、QUO カード 500円が当たったので、まあ、回収はできたかなという感じです。
QR コードの読み取りプログラムを改善して、URL を読み取ると直接、サイトに飛ぶようにしましょうか。。

関連リンク
・ 動作確認済み USB カメラ 【おすすめ】
・ 【Python】 バーコードリーダ 【tkinter】
・ ConoHa の株主優待の設定をやってみた 【GMOインターネット】
・ 機械学習で株価予測 【Python】

外部リンク
・ みずほフィナンシャルグループ(みずほ信託銀行): みずほFG:株主と発行会社の新しいつながりをつくる「スマート行使」(MIZUHO DX) (mizuho-fg.co.jp)
・ 三井住友信託銀行 「スマート行使」サービスの提供開始: 180220.pdf (smtb.jp)

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