モニターが映らないとき【Raspberry Pi】

Raspberry Pi

最近、新しくなった”Raspberry Pi Imager” を使って、ラズパイ Raspberry Pi の OS をインストールしたところ、起動時に HDMI モニターの画面が表示されなくなりました。
設定をしたところ動くようになりましたので、ラズパイの画面が映らないときの対処方法をまとめておきます。

現象:最新 OS にするとラズパイの画面が映らない!

・ 新規に SD カードを準備して、”Raspberry Pi Imager” (imager_XX.exe)を使って Windows パソコン上で Raspberry Pi OS (32-bit) を SD カードに書き込みました。
・ この SD カードで Raspberry Pi 本体から起動したところ、起動時に一瞬だけ画面が映りますが、その後、HDMI モニターの画面に何も映らない状態となりました。(黒画面のままとなる。モニターの解像度を認識しないかのような動きとなる。)
・ Linux OS(SD カード)を更新する前は正常に動いていました。したがって、ハードウェアには問題はなく、Raspberry Pi の最新OSへの更新、バージョンアップに起因する問題が生じたものと考えられます。

対処方法

セーフモード hdmi_safe=1 でまず起動する

① Raspberry Pi の起動用 SD カードを PC に刺して、boot フォルダ内の “config.txt” を編集します。
具体的には、起動用の SD カードの内容を Windows パソコンなどで開くと、階層の上位に “boot” フォルダがあります。このフォルダの中に “config.txt” があるので、Windows の「メモ帳」などで開きます。
② ”# hdmi_safe=1″ となっている行のコメント冒頭の # を削除して “hdmi_safe=1” となるように修正し、保存します。
③ ②の SD カードを Raspberry Pi に差し替え、Raspberry Pi を起動します。
→ セーフモード(解像度が粗い状態)で起動すると思います。

※ もしここで初期設定画面が表示された場合は、画面に従って Raspberry Pi の初期設定を済ませます。

セーフモードを外して HDMI ディスプレイの解像度を設定する

④ Raspberry Pi のコマンドプロンプトで、# sudo vi /boot/config.txt とし、②の 修正を戻して保存します。具体的には、“hdmi_safe=1” の冒頭に “# ” (半角シャープ + 半角スペース)をつけてコメントアウトし、”# hdmi_safe=1″ に戻し、保存します([esc] → “:wq” → [enter])。
⑤ つぎに、Raspberry Pi の左上の Raspberry Pi のマークをクリックし、「設定」→「Raspberry Pi の設定」をクリックします。
⑥ 「Display」タブを選択して「解像度を設定」ボタンをクリックします。
⑦ 使用しているモニター画面と同じになるよう解像度を設定し、「OK」ボタンをクリックします。
例: DMT mode 35 1280×1024 60Hz 5:4
(→ 上記の config.txt が自動で書き換わり、パラメータが設定されます。)
⑧ Raspberry Pi を再起動して、解像度が設定できていたら完了です。
もし、解像度の設定がずれていたら、再度、⑤~⑦で微調整してください。

ポイント ~ 間違った設定が保存されると、抜け出せなくなることがある!

・ Raspberry Pi の設定時、モニターの設定が間違って保存されてしまうと、再起動時にモニターの表示自体ができなくなって、設定画面すら表示されない、といった自己矛盾のような状態に陥ることがあります。(トラップ その1)
そこで、①のように、別のパソコンで起動用 SD カードの設定ファイルを編集し、セーフモードの設定をします。
・ ②で、セーフモードの設定にすると、解像度の設定がされない状態で Raspberry Pi を起動できると思います。
・ つぎに、⑤に記載したように、起動中の Raspberry Pi 上で、解像度の変更・設定をしたいです。ところが、②のセーフモードの設定がしてあると、設定画面は操作できるものの、設定した値が反映しません(セーフモードなので)。(トラップ その2)
・ そこで、④で、ラズパイ Raspberry Pi を起動させた状態で、セーフモードの設定を再度コメントアウトして、Raspberry Pi 上での設定が反映されるようにします。セーフモードのコメントアウト後、解像度を設定し、解像度の設定が反映されるようにします。すると、再起動時、通常モードで起動し、解像度の設定が反映されるようになります。

※ 設定パラメータが間違って書き込まれてしまうと、上記の(トラップ その1)と(トラップ その2)が生じてしまって、抜け出せなくなってしまうことがあると思います。
加えて最近は、Raspberry Pi の OS のアップデートにより、⑤、⑥のメニューやボタンなども大きく更新されています。ネット検索すると、古い記事がヒットしてしまい、不具合の現象やメニュー表示も変わってしまっており、混乱が増すと思います。上記を参考にしてみてください。

まとめ

ラズパイ Raspberry Pi で HDMI モニターが映らなくなったときの対応手順についてまとめました。
ちょっとトリッキーですが、いったんセーフモードで起動し、起動中にセーフモードの設定を外し、その状態で HDMI の解像度を設定する、ということでした。

最近、インストーラや OS がバージョンアップされており、半年前に動いていたものが動かなくなるということがよく生じています。また、メニューやボタンの場所も大きく変更になっています。
最新情報がまとまったサイトが見つかりませんでしたので、ポイントを整理し、公開しておくことにします。

ほかにも、Raspberry Pi の設定や活用アイディアなどについて、関連リンクなどにまとめています。もし関心があるようでしたら、参考にしてみてください。

関連リンク
・ 起動用SDカードの設定方法まとめ
・ 15.6インチ モバイルモニター 使用感レポート 【テレワーク】

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