固定IPアドレスを設定する 【Raspberry Pi】

Raspberry Pi

Raspberry Pi で固定IPアドレスを設定する手順についてまとめておきます。
加えて、ネットワーク上に Windows や Linux が混在した場合のコマンドや表示についてもポイントをまとめておきます。

以下の環境で確認をしています。
環境: Windows 10、ローカル LAN (Wi-Fi)、Raspberry Pi 3 model b+ (buster) 他

背景

日頃、パソコン(Windows、メイン機)を自宅のローカルネットワークに接続して使用しています。
加えて、Raspberry Pi も複数台をネットワークに接続して、自動化や技術検討用に活用しています。

最近、Raspbery Pi のバージョンアップが続き、新旧が異なる Linux が共存しています。また、IPアドレスなどネットワーク環境を確認、設定するコマンドや用語も Windows と Linux では異なっており、とても煩雑です。

そこで、Windows などの異なる OS が共存するネットワーク内で、IPアドレスなどネットワーク環境を確認し、Raspberry Pi の固定IPアドレスを設定をするまでの一連の手順、ポイントをまとめておきます。
なお、以下の具体例は、Wi-Fi に接続する場合を想定しています。
LAN ケーブルで接続する場合は、Wireless LAN (wlan) 等となっている部分をイーサネット(ether)等と読み替えてください。

手順

⓪ あらかじめ、Windows パソコンと Raspberry Pi を Wi-Fi などでローカルネットワークに接続しておきます。

ルーターの IP アドレス等の確認

① Windows パソコンのコマンドプロンプトを起動し、以下を実行します。
> ipconfig /all
② 以下の設定値の部分を確認します。(数値は一例)
Wireless LAN adapter Wi-Fi:
デフォルト ゲートウェイ: 192.168.X.X
サブネット マスク: 255.255.255.0
DHCP サーバー :  192.168.X.X
DNS サーバー : 192.168.X.X

★ DHCP サーバー: Dynamic Host Configuration Protocol サーバー
DHCP サーバーは、いわゆるルーターという理解でよいと思います。以下の⑨の “routers” に対応しています。⑨で使いますので、IP アドレスを確認しておきます。
★ DNS サーバー: Domain Name System サーバー
DNS という表現は、サーバーをレンタルしてドメイン名を取得する際にも出てきましたが、ここでは、ローカルネットワーク内で DHCP とともに設定されているサーバーです。以下の⑨で使いますので、IP アドレスを確認しておきます。

③ さらに、以下を実行します。
> arp -a
④ ネットワークに接続されたデバイスの IPアドレスを確認しておきます。

インターフェイス: 192.168.X.X     … Windows パソコンのローカルIPアドレス
インターネット アドレス    物理アドレス
192.168.X.1  00-XX-XX-XX-XX-XX  … 上記のデフォルトゲートウェイ/DHCPサーバーに対応
192.168.X.2  00-XX-XX-XX-XX-XX  …   Wi-Fi のアクセスポイント
192.168.X.10 b8-27-eb-XX-XX-XX  …   Raspberry Pi の現在の IPアドレス(変更予定)と MAC アドレス

★ 「インターネット アドレス」は、IP アドレスのことです。Windows ではこのような表記となっています。ローカルネットワークに接続された各機器の IP アドレスが列挙されます。
この IPアドレスは、ネットワーク上では固有の値となっていますが、必ずしもハードウェアに1対1で対応するものではなく、変動しうるものです。
★ 「物理アドレス」は、MAC アドレスのことです。機器固有の文字列となっています。
MAC アドレス:  Media Access Control Address
★ ”b8-27-…” となっているものは、Raspberry Pi の MAC アドレスです。
他に、”dc-a6-…”、”e4-5f-…” となっている場合もあります。

Raspberry Pi 側の確認

つぎに、Raspberry Pi で確認します。
⑤ Raspberry Pi の GUI 画面で、タスクバー右上の Wi-Fi のマーク上にマウスを合わせ、表示を確認します。

eth0: Link is down
wlan0: Associated with XXXXXXXXX
wlan0: Configured 192.168.X.X/24   … 現状の Raspberry Pi の IP アドレス
★ イーサーネットは接続しておらず、Wi-Fi (wlan0) で接続している状態での表示の例です。
★ ここで、Raspberry Pi の IP アドレスは、wlan0 として表示されており、④で Windows 側で確認した IP アドレスと一致しています。
★ この IP アドレスは、Raspbery Pi が起動してネットワークに加わるとき、②のデフォルトゲートウェイ/DHCP サーバーによって、自動的に/動的に振られています。
したがって、Raspbery Pi を再起動すると、値がダイナミックに変わります。(そこで、今回、ローカルネットワーク内の IP アドレスを固定したい、ということです。)
★ ”/24″ の 24 の数値は、②のサブネットマスクに対応しています。
つまり、”255.255.255.0″ を2進数に直すと、”11111111 11111111 11111111 00000000″ となります。
前から “1” が並んでいる桁数は 24桁(= 8桁×3組)となっており、この値に一致しています。
⑥ Raspberry Pi のターミナル(LXTerminal)を起動し、以下を入力します。
> ifconfig
⑦ 今回、Wi-Fi で接続しているので、wlan0 の部分を確認します。
wlan0:         (LAN ケーブルで接続している場合は eth0: の部分を確認する。)
inet 192.168.X.X      … Raspberry Pi の現在の IP アドレス
netmask 255.255.255.0
ether b8:27:eb:XX:XX:XX   …  Raspberry Pi の MAC アドレス
★ Raspberry Pi の IP アドレスと MAC アドレスは、④で確認したものと一致しており、対応していることがわかります。

⑧ IPアドレスを固定するため、以下を実行して設定ファイルを編集モードにします。
sudo vi /etc/dhcpcd.conf
⑨ カーソルをファイルの末尾に移動させ、以下を参考に、ファイルの末尾に設定を追記します。
# 2021/09/XX
interface wlan0
static ip_address=192.168.X.32/24
static routers=192.168.X.X
static domain_name_servers=192.168.X.X

★ ここで、static ip_address の行が、固定したい IP アドレスを指定している行です。
使いたい IP アドレスをここで指定してください。
なお、サブネットマスク部分(前半の3つの数値 192.168.X )は、ローカルネットワーク内の他の機器のサブネットマスクと一致させる必要がありますので、最後の部分で数値を決め、設定します(例: 32)。
★ ”/24″ はサブネットマスクです。②でDHCP サーバーを設定したところですでに決まっていますので、表記を合わせてください。
②と⑤で、”255.255.255.0″、”/24″ 等の数値が違っていれば、対応するように修正してください。たとえば、”255.255.0.0″ であれば “/16” となります。
★ routers が②の DHCP サーバーに対応しています。②で確認した IP アドレスに一致させるように記載してください。
★ domain_name_server も同様に、DNSサーバーのところで確認した IP アドレスに一致させるように記載してください。
⑩ 追記が終わったら、ファイルを保存して vi を終了します。
[esc] → “:” → “wq” → [enter]
⑪ Raspberry Pi をシャットダウンして再度、起動します。
sudo shutdown -h now

固定IPアドレス設定後の確認

⑫ Raspberry Pi を再起動後、ネットワークに接続されたら、以下を確認してください。
Raspberry Pi 画面右上の Wi-Fi アイコンにマウスカーソルを合わせる。
→ wlan0: Configured 192.168.X.32/24 というように、⑨で書き込んだ設定が反映されている。

⑬ Windows パソコン側のコマンドプロンプトで以下を実行し、ネットワーク上の Raspberry Pi の IP アドレスが修正されていることを確認してください。
> arp -a
→  192.168.X.32  b8-27-eb-XX-XX-XX

固定IPアドレスとした場合の活用例

・ 例えば、Raspberry Pi に USB ハードディスク等を接続し、共有フォルダとして設定しておくことで、自宅のネットワーク上でのファイルサーバーとして活用できます。
・ また、Raspberry Pi 側で Web サーバーを自動起動等すれば、自宅のネットワーク上で自作の Webアプリが使えることになります。
例えば、Python などで便えそうなツールを作成したとき、Raspberry Pi に移植して、他の Windows パソコンなどからアクセスすると、自宅のネットワークで任意の Web アプリを活用できることになります。

まとめ

Raspberry Pi で固定 IP アドレスを設定する手順についてまとめました。
加えて、Windows や Linux などがネットワーク上で混在したとき、関連するコマンドや用語の対応についてもポイントをまとめました。
Windows と Linux も併用してみると、ネットワーク関連の理解も深まります。

関連リンク
・ Raspberry Pi でローカルWebサーバー 【Python 活用】

タイトルとURLをコピーしました