Raspberry Pi 5 の印象まとめ 【購入レポート】

Raspberry Pi

少し前に Raspberry Pi 5 (8GB) を購入していました。そこで、最初の印象をまとめておくことにします。

背景 ~ ようやく購入!

ここ数年、半導体関連製品の入手が困難になったり、新たな Raspberry Pi が発売されたり、いろいろなことがありました。
少し前に Raspberry Pi 5 を購入し、最近になってようやく動かしてみましたので、最初の印象をまとめておくことにします。

必要なもの

購入したもの

・ Raspberry Pi 5 (8GB)  16,800円
・ スイッチングアダプタ 1,250円 (秋月電子製の USB-C の電源アダプタ。最大電流としては未達のもの。)
・ 冷却ファン(公式) 1,100円
・ RTC用バッテリー(公式) 1,300円
※ 上記は、秋葉原(秋月電子)で購入しました。
価格は参考です(最近は値上げが頻繁です)。
Raspberry Pi 5 の推奨の最大電力は 5V x 5A となっていますが、店頭にあった 5V x 3.8A というアダプタを購入しました。
最大電流としては不足しており GUI 画面に表示等が出ますが、現在のところ、動作上の支障はないようです。後日、設定を変えて対処しようと思います。

すでに所有していたもの・すでにある環境

・ 32GB SDカード(すでに所有していたものを流用)
・ USBインターフェースのワイヤレスキーボード
・ HDMI 液晶モニター
・ スピーカー(USB接続タイプ)
・ USB接続の SDカードアダプタ(外部起動の確認用)
・ USB接続の 2.5インチハードディスク(外部起動の確認用)
・ LAN ケーブル、LAN ネットワーク、Windows ノートパソコン(設定用)
※ Wi-Fi にも接続可能な環境ですが、LAN ケーブルで接続し、設定をしています。

仕様の変更について

リアルタイムクロック RTC について

Raspberry Pi 5 では、リアルタイムクロック RTC が基板に実装されるようになりました。
私の場合、Raspberry Pi でいろいろとデータ取りをしたり、実験などをすることが多いです。思いつきでプログラミングをしたり、試行錯誤をすることもよくあります。
こういった用途では、保存したログやテキストファイル、画像などに時刻のずれがあると都合が悪いため、従来より RTC は必須となっていました。
RTC が標準で実装されるようになりましたが、本体の電源を OFF にした際、RTC に電力を供給する必要があります。そこで外づけのバッテリーが必要となります(下の写真1)。
RTC 用のバッテリーは公式のものを購入しました。刺すとそのまま動いていますが、設定については後日確認し、別途、まとめようかなと思います。

起動用ボタンについて

従来より、起動や停止がボタン操作1つでできると便利という状況がありましたが、Raspberry Pi 5 では白色のボタンが実装されるようになりました(下の図1の左側側面)。
現状のデフォルトの状態では、電源アダプタを接続すると自動で起動し、シャットダウンも GUI画面から行っています。
設定をしていない現在のところ、USBで接続した外部メディアから起動する際に押す程度の用途となっています。

冷却ファンについて

消費電力が増加傾向にありますので、冷却ファンや冷却用フィンもほぼ必須になってきていると思います。
ためしに、公式の冷却ファンを買ってみました。
両面テープ部分をはがして基板の穴に差すと簡単に取りつけられるようになっています。あとは電源用の端子を接続する程度です。
電源を投入するとファンが回転し、シャットダウンを実行すると停止するようになっています。
他に何らの設定の必要もなく、問題なく動いています。

3.5mm タイプのスピーカー端子の廃止について

アナログ式の 3.5mm ジャックタイプの音声出力端子が Raspberry Pi 5 からは廃止されました。USB タイプのスピーカーをつなぐとそのまま動きました。micro-HDMI 端子からも動くようです。
たまたま持っていた USB タイプのスピーカーは、スピーカーの本体側で音量調整をするタイプでしたので、音調調整はスピーカーの本体側で行っています。
音楽を流してみたところ、音質の点では、Windows のノートパソコンよりも、USB のステレオスピーカーのほうがよく、ステレオ再生も良好です。
最近は、音楽を聴くのもノートパソコンになっていましたが、音楽を BGM のように流しっぱなしにするような状況で Raspberry Pi を使うのもありかなというところです。

消費電力について

消費電力が最大で 5V x 5A となりました。かなりの電力を使うようになりました。
Raspberry Pi 3 程度までであれば、USB のバッテリーケース(単3のエネループ×4本)からの電源とすることで、スタンドアロンで動いていました。
スタンドアロンで動くと、キャタピラ戦車やロボットアーム(ステッピングモータ)を動かすなど、作った機能のモバイル化が可能になります。検討中の電子回路やモーターを使った検討機を、動く状態のまま持ち運ぶことができました。
Raspberry Pi 5 で、電源供給をモバイルバッテリー化できるかについては、別途、確認したいところです。(USBバッテリーケースの並列接続でいけるか。。)

動かしてみた状況、その他

設定中の様子

設定中の様子です(下記)。
Windows パソコンで起動用の SDカードを作成して Raspberry Pi の基板に刺し、各機器の接続後、電源を投入すると、特に問題なく動きました。最初の起動時にユーザー設定等の手間がかかる程度です。

              図1 設定・動作時のようす

上記の写真で、上側の赤黒のケーブルは、冷却ファンの配線ケーブルです。
下側の赤黒のケーブルは、RTC(リアルタイムクロック、時刻保持)のバッテリーの配線ケーブルです。
右側のUSB端子には、ワイヤレスキーボード、スピーカー、SDカードリーダを接続しています。
右側のLAN ケーブルは、設定時のネット接続のためです。
下側の端子には、電源アダプタの USB Type-C ケーブル、モニター用の micro-HDMI ケーブルを接続しています。
いまのところ、どのように使うかははっきり決めていませんが、リモートで使う場合は、モニターやキーボード、LAN ケーブルは外してシンプルにしてしまって、Windows パソコンから Wi-Fi 経由で使うことになると思います。
実験検討などメインでフルに使う場合は、上記に加え、必要により、USB カメラをつなげたり、GPIO 端子にジャンパーケーブルなどもつなげることになると思います。

YouTube の視聴

処理能力が上がったということで、よく見かける YouTube の視聴の確認をしてみました。
以前よりはずっとスムーズになりました。
とはいえ、Windows のノートパソコンと比べると、少しもたつく感じです。

ニュースや勉強など、長めの YouTube 動画をずっと流しっぱなしにするような用途であれば、とくに問題なく使えると思います。
Windows とは異なり、Linux では勝手にスリープしたり、パスワード入力画面になることもありません(標準設定では)。音楽や動画を、長時間 BGM のように聴くといった使い方もできるかなといった感じです。

起動用メディアについて

起動用の SDカードの作り方は、従来と同様です。設定の要領を下記の関連リンクにまとめていますので、興味のある方は参照してみてください。
Linux の OS が bookworm になり、GUI 画面の壁紙があらたになりました。

外部媒体からの起動について

Raspberry Pi 5 になって、USB に接続した媒体から簡単に起動できるようになったとあったので、さっそく確認してみました。
まず従来どおり、起動用 SDカードを作成して Raspberry Pi 5 基板に差し、正常に起動・シャットダウンすることを確認しました。
つぎに、その SDカードをUSBタイプのSDカードアダプタに入れ、USB経由で接続します。(下記の写真)
       図2 起動用のSDカードを USB アダプタに刺して起動してみる

この状態で、電源を投入してみたところ、特に問題なく動作しました。
一点、デフォルトでは、外部起動とした際、黒画面で確認の表示が出て待ち状態となりますが、基板の白ボタン(上記写真の左側側面)を押すと起動します。

こうした使い方ができるのであれば、SDカードを起動ディスクとせずに、通常のパソコンのようにハードディスクから起動して Linux が使えることになります。
そこで、自宅にあった 2.5インチのハードディスクを USB のハードディスクケースに入れ、Windows パソコンで Raspberry Pi の OS を書き込んでみたところ、特に問題なくそのまま外部起動で動作しました。外部からの電力供給が必要かなとも思ったのですが、Raspberry Pi の USB 端子からの電力供給だけで動いています。
ハードディスクは USB 2.0 タイプのもので最大 500mA 程度の電流が流れますが、Raspberry Pi の USB 3.0 の端子に接続することでそのまま動くようです。

これまで、Raspberry Pi を使用するにあたっては、書き込みを頻繁に行うと SDカードが劣化するといった問題があったため、あまり書き込みを行わない用途で使うようになっていました。(何度、SDカードのデータが飛んだことか。。)
しかし、ハードディスクが流用できるのであれば、Windows のノートパソコンとそれほど遜色がないことになります。使っていないハードディスクも複数持っています。
機械学習や画像処理などを検討するにあたり、これまでは GPU のついた Windows のノートパソコンをメインに使ってきました。Raspberry Pi では Tensorflow Lite など、簡単なもので検討するようにしていました。
Raspberry Pi 5 でハードディスク起動が簡単にできるようになったので、Keras などのフルバージョンをインストールして推論用に使う、画像データを大量に使った検討を行う、などといった活用も考えられます。自分としては、このあたりはポイントが高いかなといった印象です。後日、検討してみようと思います。

価格設定&ポジショニングについて

Raspberry Pi は、5年くらい前までは数千円程度(本体 6,000円程度?)で気軽に買えたと思います。
しかしながら、最近の諸事情により、一式をそろえると2万円を超える額になっています。

これくらいの価格と性能いうことであれば、メインとしている Windows パソコンに近い用途として使いたいところです。
たとえば、ケース入りの Linux 搭載の小型モバイルパソコンとして販売されていて、3万円弱くらいでヨドバシカメラやビックカメラなどで買うとすぐに使える、といったイメージです。

とはいえ、Raspberry Pi 3、4 あたりの置き換えとして Raspberry Pi 5 が位置づけられているとすると、従来の製品コンセプトやポジショニングが不明確になる印象があります。
従来より Raspberry Pi は、非常に安価に入手でき、GPIO や Wi-Fi などが簡単に使えました。
モーター・ロボットなどの制御用、電子工作用に気軽に試せる、といった利点がありました。電子工作やプログラミングの導入として好適です。
Raspberry Pi が発売される前の PICマイコンや、FPGA、C 言語等でのプログラミングなどでは、結構、まとまった時間や環境を確保する必要がありました。
Raspberry Pi (Linux、Python)が1つあれば、気軽に GPIO を活用できるのはメリットです。

イノベーションのジレンマ的な観点で見ると、本来は、数千円~1万円台前半程度の価格設定とし、次第に性能を上げ、低価格帯のノートパソコンや、教育用のタブレット端末・クロームブックの市場をしだいに奪っていく、というのがオーソドックスな戦略として描けそうです。
ところが、価格設定がちょっと高くなってしまった感があります。
そうだとすると、現状のところ、Raspberry Pi 3 等も持っていますので、使い分けるのが妥当かなというところです。
すなわち、毎日、自動起動させて日常の雑用をさせる、電子デバイスを日々動かすといった用途では、従来の Raspberry Pi 3 あたりを活用する。
機械学習や電子回路を使ったやや高度な内容で本格的に技術検討に集中したい場合は、Raspberry Pi 5 を活用する。
こういったところかなという印象です。

まとめ

Raspberry Pi 5 を購入して動かしてみましたので、最初の印象をまとめました。
けっこう性能も上がってきたようです。どのように活用するのがよさそうか、試行錯誤してみようと思います。

関連リンク
・ 起動用SDカードを設定する 【Raspberry Pi】
・ 固定IPアドレスを設定する 【Raspberry Pi】
・ Raspberry Pi にリモートデスクトップで接続する
・ 初期設定のまとめ 【OpenCV & Raspberry Pi】

外部リンク [PR]
・ Raspberry Pi OS – Raspberry Pi
・ Raspberry Pi 5 8GB 技適対応品/アクティブクーラー
・ Raspberry Pi 5用 27W USB-C PD(電源アダプタ)

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