Webサーバーへのアクセスをリアルタイムで確認する手順をまとめておきます。
以下の環境で動作を確認しています。
環境: レンタルサーバー(ConoHa VPS)、CentOS、Apache (LAMP)、WordPress
背景
サーバーをレンタルして、サイトを運用しています。
サイトを管理する際の、Webサーバーへのアクセスをリアルタイムで確認する手順についてまとめておきます。
サイトを立ち上げた最初の段階で、サイトが本当にうまく動いているのか動作確認をしたいとき、サイトの改善を検討していてリアルタイムでのサーバーの動きを確認したいとき、サーバーの動きがおかしいので動作確認をしたいときに、使える機能です。
手順
① Webサーバーに管理者権限(root権限)でログインします。
② 以下を例に、ログファイルの変更を監視するコマンドを実行します。
# tail -f /var/log/httpd/ssl_access_log
→ Webサーバーにアクセスがあると、リアルタイムでターミナルに表示されます。
※ 別のパソコンから、ブラウザ経由でサイトにアクセスしてみてください。
サイトへのアクセスやページ遷移など、ログを確認できると思います。
※ 別のログファイルについて、リアルタイムでの監視をしたい場合は、ログファイルのファイル名を変更してください。
上記のコマンドで末尾を access_log とすると、http でのアクセスをリアルタイム監視できると思います。
③ 終了する場合は、[ctrl]キーと [c]キーを同時に押します。
コマンドの説明
・ tail は、ファイル末尾(tail)の数行を表示するコマンドです。デフォルトで末尾10行を表示します。
また、-f オプションをつけることで、ファイルの更新を常時監視します。更新があると末尾部分を表示します。
Apache のログファイル(ssl_access_log)に対して、このコマンドを実行することで、Webサーバーにアクセスがあると、ログを表示するという動きになります。
・ なお、ドキュメントルートやログファイルの設定を変更している場合は、対象とするログファイルを確認して、差し替えてみてください。
ls -al /var/log/httpd/
ログの見方
ログのフォーマットはつぎのとおりです。
xxx.xxx.xxx.xxx – – [01/Nov/2021:09:00:00 +0900] “GET /…/” HTTP/1.1″ 200 9999
[IPアドレス] [アクセス日時] [アクセス先] [ステータスコード]
・ アクセスのあったすべてのファイル(http、jpg、css など)に対し、1行ごとのログとして表示されます。したがって、ブラウザからの1回のアクセスに対し、複数行のログが記録されうることになります。
・ サーバーのステータスコードが記録されます。正常に処理された場合は 200、ファイルが見つからない場合は 404、サーバーのエラーであれば 500番台などとなります。
サーバーのステータスコード/エラーコードについては、よく出てくるものを以下の関連リンクにまとめていますので、参考にしてみてください。
その他
・ なお、Raspberry Pi を使って、ローカルネットワーク内などで Webサーバーを稼働すると、ブラウザからサーバー側にアクセスをしたとき、サーバー(ラズパイ)側のターミナルには、リアルタイムでアクセスログが表示されると思います。
これと同等のリアルタイムでの表示を、レンタルしている VPS などのサーバーで行うことができることになります。上記の手順でリアルタイムでの表示をさせることで、サーバーとクライアントの動きがよく理解できると思います。
・ また、自分のパソコンやスマートフォンから Web サーバーにアクセスしてみることで、ブラウザやデバイスを変えた場合、各ページやメニューを選択した場合などに、サーバー側がどのような動きになるか、実際にテストや確認ができることになります。
まとめ
Webサーバーのアクセスログをリアルタイムで確認する手順についてまとめました。
これで、サイトが正しく動くことを最短で確認できるようになりました。また、サーバーの動作についてより深く理解できるようになると思います。
なお、Webサーバー関連でよく使うログファイルやエラーコードについては、以下のリンクにもまとめています。
関心のある方は参考にしてみてください。
関連リンク
・ Linux のアクセスログを確認する 【Webサーバー】
・ サーバーのエラーコードのまとめ 【Webサーバー】
・ Web サーバーの構築手順まとめ 【Linux】
・ Webサーバーで動く Python アプリ 【Windows】
・ Raspberry Pi でローカルWebサーバー 【Python 活用】
外部リンク [PR]
・ ConoHa のページ: ConoHa VPS (GMO インターネットグループ)