「Tabキーで予測候補を選択」を非表示にする

Windows の Microsoft Edge ブラウザ上で文章を編集していると、「Tabキーで予測候補を選択」のポップアップが表示され続けて、消えなくなることがあります。
そこで、ポップアップを非表示にする手順をまとめておきます。せっかくの入力データを失ってしまう前に、設定を終えてしまいましょう！

環境： Windows 10 パソコン、Microsoft Edge

現象：文字入力中にポップアップが出続けて消えない！

ウェブサイト、ブログの編集画面などで、Windows の Microsoft Edge ブラウザ上で文字入力をしていると、デフォルトではカーソル近辺で「Tabキーで予測候補を選択」の大きなポップアップの選択メニューが表示されます。
そして、入力中にまれに、このポップアップ表示を消すことができなくなることがあります。

いったんこの状態に陥ってしまうと、ポップアップが常に表示され続け、消すことができなくなります。
マウスを動かすと、カーソル近辺に予測変換のポップアップが常についてまわって表示に被ります。
そのため、テキストボックスを選択した後の文字入力の状態で、肝心の入力箇所の文字が読めなくなってしまいます。
加えて、通常のキーや「Enter」キーなども受けつけなくなります。クリック操作を含め、何も入力の操作ができなくなります。せっかく入力した編集中のデータを捨てるしかなくなります！　

「Tabキーで予測候補を選択」を非表示にする手順

①　Windows 画面右下のタスクバーで、「あ」、「A」と表示されている部分を右クリックします。
→　「プロパティ」をクリックします。
②　「詳細設定」→「予測入力」タブをクリックし、「予測入力を使用する」のチェックを外します（オフにします）。
→　「適用」→「OK」ボタンをクリックします。

→　これで完了です！

少し考察：ポップアップはユーザの自然な操作の邪魔になる！

脱線しますが、ポップアップについて、少し考察しておきます。

上記の状態に陥ると、ブラウザの入力欄に「Tabキーで予測候補を選択」のポップアップが被って画面が見えなくなり、キー操作が効かなくなります。
結局は、ブラウザを閉じるしかありません。入力中のサイトの画面、WordPress やブラウザを経由していたサーバの画面もログインしなおさないといけなくなります。
作成途中（数百文字？！）のブログ記事なども、文字データの保存すらできないまま、すべて飛んでしまいます。

IME は文字入力ための機能です。にもかかわらず、一番肝心な入力データを破棄しないといけない状態になり、自己矛盾しています。予測変換という機能を入れたことによるバグがあると思います。
推測ですが、IME と Microsoft Edge ブラウザの組み合わせについて、ソフトウェアテストを十分にやっていないと思います。
予測入力の機能は、データが飛ぶ前に速やかに無効化がおすすめです！
なお、ユーザインターフェース設計の観点からは、「ポップアップ」は以下の問題があると思います。

ポップアップの問題点
・　ユーザの集中を妨げる、自然な入力操作、意識の流れを中断させる
・　作業中の画面領域を隠してしまう
・　ユーザの時間を奪う、ユーザにクリック操作などを強要する
・　アクティブ画面を奪う、他の画面でタイピング中にアクティブ画面が勝手に切り替わると入力途中のデータを失ってしまう／入力ミスを誘発する／パスワードの入力途中に画面遷移すると遷移先の画面にパスワードを入力してしまうおそれが生じる

ソフトウェアに機能を実装する際、ユーザの日常操作や通常操作、自然な操作の中に、ポップアップを埋め込むのはご法度だと思います。
ポップアップを使うのは、個人情報を入力するときの確認時、クレジットカードの支払いの確認時など、ユーザの不利益が発生しうるとき、通常は使わない設定を行うときに限定するなどの配慮が必要だと思います。
ウィルスバスターの「ウイルス検索を始めます」といったポップアップ画面なども同じです。過去、Windows 画面でイルカが動き回る、ウェブサイトでバナー広告やポップアップ画面がついて回るなど、いまではなくなっていった類似のインターフェースがありました。特にソフトウェアの分野でこれが繰り返されている理由はなぜなのかなと思っています。